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2020年04月06日
今年に入ってから、新型コロナウィルスが世界的に流行し、その話題で持ちきりになっています。
新型コロナウィルスの拡大を防ぐため、日本ではイベント等の自粛が求められており、世界的には外出禁止、会社への出勤禁止といった措置が取られているそうです。
イベントの自粛や旅行の制限によって、飲食店やホテルなど、一定の業界では顧客がおらず、売上が上がらないといった問題が出ています。
他方で、賃料や人件費などの費用は発生しますので、収入より支出が上回る状態が続けば、いずれは資金繰りがつかなくなり、廃業や破産をせざるを得ない状態になってくるでしょう。
このような状況になると、取ることができる選択肢は限られてきます。
飲食業やホテル業など、新型コロナウィルスの影響を大きく受ける業界では、従業員を減らし、支出を削減するという方法を取らざるを得ない会社も出てくるのではないかと思われます。
しかし、このような売り上げが減少する場合でも、日本の法律や裁判例からすると、簡単には人員を減らせない可能性が考えられます。
労働関係を解消する方法として、解雇という方法があります。解雇というのは、いわば一方的に使用者から、労働契約を解消することを指します。
しかし、労働契約法第16条では、「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」と定められています。
つまり、解雇は常に有効なものだというわけではなく、無効とされる場合が多くあるということです。
今回の新型コロナウィルスの影響を受けた業界・会社であっても、この労働契約法の定めの適用を免れることができるわけではありません。
そのため、労働者から争われた場合には、解雇が無効になる場合があることは、留意する必要があるでしょう。
新型コロナウィルスの影響で、売上が下がり、どうしても従業員の雇用を維持することができなくなった場合でも、全く解雇はできないのでしょうか。
このような場合、「整理解雇」が可能な場合があると考えられています。
整理解雇とは、一般的には、企業が経営上の必要となった人員削減のために行う解雇であると考えられています。
整理解雇の場合、個人的な懲戒事由、つまり無断欠勤や横領といった従業員個人の問題ではなく、企業側の経済的・構造的な問題からの解雇だということです。
整理解雇は、法律上で定義された用語ではありませんが、これまでの裁判例から、一定の要件があると考えられています。
その要件とは、以下のような内容です。
あくまで労働者個人に非があるわけではなく、企業の経営上の必要性から行われるものですので、人員を削減する必要性がない場合には、認められません。
人員削減をするためには、解雇以外にも、配置転換や他社への出向をさせること、一時的な休職、ワークシェアリング、その他の方法も考えられますし、希望退職を募ることも考えられますので、こういった手段では問題が解決しない場合でなくてはなりません。
人員削減が必要であり、解雇以外に方法がないとしても、恣意的に解雇する労働者を選ぶことはできません。
客観的・合理的な基準を設けて、その基準を公正に適用する必要があります。
整理解雇をする場合でも、使用者は、労働者に対して、整理解雇の必要性・時期・規模・方法といった事項を説明し、労働者の納得を得るよう努力し、労働者と誠意をもって協議する信義則上の義務があると考えられています。
整理解雇をする場合、このような要件・要素を満たすかどうか検討し、準備する必要がありますので、一朝一夕で実施できるかというと、何とも言えないところがあります。
労働基準法・最低賃金がありますので、危機的な場合でも、賃金の削減には限界がありますので、最終的にはこのような整理解雇を選択せざるを得ない企業も出てくるかもしれません。
しかし、整理解雇する場合には、一定の要件・要素がありますので、この点は注意する必要があるでしょう。
次のようなご心配事がある場合は、名古屋総合リーガルグループがお役に立てますので、ぜひお電話ください。
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名古屋総合リーガルグループでは、中小・中堅企業の実情も十分考慮した上で、企業が抱える労務問題、取引先や顧客からのクレーム・トラブル、著作権侵害などのリスクから会社を守る方法を提案しています。
残業代やセクハラ、解雇やうつ病などの労務問題に頭を抱えていらっしゃる経営者様も多いと思います。
多くの問題は、法律の知識をもって対策をしておくことで未然に予防することができます。
顧問契約等の制度を利用していただければ、わざわざ来所していただかなくても電話やメールで気軽に相談していただくことができます。
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みなさんこんにちは。暖冬で桜の開花が早かったと思えば、寒さが戻ってきたりしていますね。薄くて軽いジャケットを買ったのですが、まだまだ重たいコートの出番がありそうです。
世界中がコロナ禍で大変なことになっていますね。あっという間に日常生活が一変してしまって、気持ちが追いついていかないです。
毎日の感染者数などのニュースをチェックしていると、不安な気持ちに駆られます。一方で、新型コロナのこと一点にフォーカスすれば、深刻なニュースで埋め尽くされてしまうのは、むべなるかなと思ったりもします。
仏教の用語で、「縁起」というものがあります。全ての現象は他との関係と絡み合って成立していて、独立自存ではないという考え方です。
私にとってそれは、頭ではわかる様な気がするけれども、ぼんやりとした感覚のものでした。
今回のコロナの事態に陥った時に、日常生活の中で、自然に「縁起」の概念が肌身で意識できる様になった気がします。
私がたった1人で誰とも会わずに暮らしていたとしても、トイレットペーパーやマスク、お米、洋服はどこかで誰かの手で作られているんだな、それを運ぶ人、仕入れる人、販売する人、色んな人の手を通して私とも「縁起」が繋がっているのだなと思いました。
ドアノブも手すりも水道の蛇口もどこかの誰かの手と繋がっていて、誰かがウイルスを持っていたらそれは私に届くのだなと思いました。
今回はマイナスな事象ではありますが、自分が色々な縁起によって成り立っていて、1人でいても1人じゃないんだなという気持ちが湧いてきました。
もしかしたらプラスの事象でも何か伝播して行くことがあればいいですね。
終わりが見えず、ストレスの負荷も潜在的にのしかかっているかと存じます。
皆様どうぞ無理なさらずご自愛くださいませ。