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監督指導による賃金不払い残業の是正結果

労働省は、時間外労働等に対する割増賃金を支払っていない企業に対して労働基準法違反で是正指導した結果(平成28年度分)を取りまとめ、公表しました。

全国の労働基準監督署が、賃金不払残業に関する労働者からの申告や各種情報に基づき企業への監督指導を行った結果、平成28年4月から平成29年3月までの間に不払いだった割増賃金が支払われたもののうち、その支払額が1企業で合計100万円以上となった事案を取りまとめています。

給料と明細イメージ

平成28年度の是正結果

  1. 是正企業数:1,349企業(前年度比1企業増)
    うち、1,000万円以上の割増賃金を支払ったのは、184企業
  2. 支払われた割増賃金合計額:127億2,327万円(同27億2,904万円増)
  3. 対象労働者数 :9万7,978人 (同5,266人増)
  4. 支払われた割増賃金の平均額は、1企業当たり943万円、労働者1人当たり13万円

遡及支払金額別の詳細

⑴ 100万円以上の割増賃金の遡及支払状況

業種別でみると、「商業」が304件で最も多く、次いで「製造業」の267件が続いています。

業種別の労働者数でみると、「製造業」の19,447人が最も多く、次に「保険衛生業」の17,103人となっています。

⑵ 1,000万円以上の割増賃金の遡及支払状況

業種別でみると、「製造業」と「商業」がともに34件、「保険衛生業」が23件で全体の半分を占めており、対象労働者数は、「商業」9,563人、「製造業」7,617人となっています。

今後も、厚生労働省による賃金不払残業の解消に向けての取組みや、労働基準監督署による指導は強化されていきます。残業代等の割増賃金の不払いは企業にとってリスクの高いものであり、今まで以上に徹底した労務管理が求められます。

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