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リスクマネジメント

弁護士 杉浦 恵一

リスクマネジメント」という言葉を最近、よく聞かれることがあるかもしれません。法律や会計、税務、社会の仕組みが複雑になってくる中で、「リスクマネジメント」がますます重要になってくるのではないかと思います。

といっても、「リスクマネジメント」と聞いただけで、具体的にそれが何を指すのか分からないという方もいらっしゃると思います。

また、「リスクマネジメント」は抽象的なものですから、たくさんの人がいる場合、Aさんの考える「リスクマネジメント」とBさんの考える「リスクマネジメント」は全く別物である可能性も考えられます。

「リスクマネジメント」を単純に分解すると、「リスク」と「マネジメント」に別れます。

「リスク」を直訳すると、危険とか、おそれ、冒険といった訳が出てきます。

「マネジメント」を直訳すると、経営、管理、監督、操縦などといった訳が出てきます。

「リスクマネジメント」を直訳すると「危機管理」といった訳が出てくることもあります。

しかし、「危機管理」といっても、何を言っているのかぱっとしないと思われる方もいらっしゃると思います。

「リスク」というのは、将来の危険を指す意味があるようです。そのため、「リスクマネジメント」とは、どちらかと言えば、既に起こってしまった事件をどうするかという側面よりも、これから起こりそうな危険な可能性をいかに割けるかといったニュアンスの方が強いのではないでしょうか。

法律の分野でリスクマネジメントを考えた場合、従来の事前規制型の行政から、事後規制型の行政に日本が変わってくると、後で行政から何か規制を賭けられ、思わぬ損害を被るといったことが考えられます。

会社法、労働法、取引関連法、各界の業法など、会社や経営は、様々な法律なしには成り立ちませんので、必然的に法律の紛争に巻き込まれるリスクも上がっていきます。

本業の傍ら、法律について習熟することはなかなかできることではありませんし、問題が起こってから対応するよりも、事前に問題が起こらない(起こりにくくする)ように行動する方がコストも安く済むことが多いですので、「リスクマネジメント」を考える上では、弁護士に気軽に相談できる方が安心できます。


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