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弁護士法人 名古屋総合法律事務所
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vol.53 本号の内容
- 中小企業等経営強化法施行
- 編集後記
中小企業等経営強化法施行
7月1日、中小企業および小規模事業者の生産性向上を集中支援すべく、「中小企業等経営強化法」が施行されました。
本法に基づく支援制度の特徴は、中小企業等の「生産性の向上」に主眼を置いていることにあり、具体的には、中小企業等が生産性を向上させるための取組みを示す一定の計画書を策定し主務大臣より認定を受ければ、新たに取得した一定の機械装置にかかる固定資産税を原則として3年間、2分の1に軽減させることができるという制度になっています。
これまでも法人税額控除や特別償却を可能とする設備投資減税はありましたが、本制度は初めて固定資産税の減税を図るものであり、これまでの設備投資減税の恩恵を受けることができなかった赤字法人にとっても直接的な節税効果が見込める内容となっています。
本制度を利用できる者は租税特別措置法上の中小企業者(資本金1億円以下の法人)および個人事業主です。また、軽減の対象となる設備は、
①新品であること、
②取得原価が1台160万円以上であること、
③生産性が年平均で1%以上高められるものであること、
という要件を満たす機械装置に限られています。
本制度の適用を受けるためには、まず、「経営力向上計画」を作成する必要があります。具体的には、各主務大臣が策定した「事業分野別指針」(現時点で製造業等11分野の指針が用意されています)の中からコスト管理や営業活動等、取り組むべき事項を選定し記載します。加えて、購入する機械装置の名称・型式や、労働生産性等の「伸び率」も具体的数値で示します。
一見、この計画書の作成は面倒に思えますが、中小企業庁が求めている「経営力向上計画に係る認定申請書」はA4の用紙2枚程度のもので、極めて簡易な形式になっています。
原則としては、この申請書を主務大臣に提出し(実際の提出先は各地方の経済産業局)、認定を受け、対象とした設備を購入し、各自治体に対し固定資産税軽減の申請を行うという手順となります。
なお、当該申請は機械装置購入後に行うことも認められていますが、この場合留意すべき点として、年末までの期間に十分な余裕を持つことが挙げられます。制度上、機械装置を先に購入する場合は取得日から60日以内に申請が受理されることが求められていますが、そもそも固定資産税の軽減を翌年度から受けたい場合には、申請の認定を年末までに受ける必要があり、もし認定が年末までに間に合わなかった場合は、翌年度の軽減を受けることができません(軽減される期間が2年となります)。
中小企業庁は申請書の受理から認定まで最大30日を要する可能性があり、遅くとも11月中旬には申請書を提出してほしいとアナウンスしています。また、当該申請書には工業会などが発行する証明書(生産性が年平均1%以上高まることを示す証明書)を添付する必要があり、これが発行されるまでの日数を考慮しても、十分余裕を持った準備が必要と言えます。
経営力向上計画が認定されることによるメリットには、上述の固定資産税軽減以外にも、商工中金の低利融資や信用保証協会の保証枠の拡大が受けられることなどもあります。
中小企業庁は7月29日時点で製造業を中心に既に47件の 経営力向上計画を認定したと公表しています。新規設備投資を検討されている中小企業の経営者の皆様は、本制度の詳細を一度ご確認されることをお勧めいたします。
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編集後記
こんにちは。台風の影響で不安定な天気が続いていますね。
毎年6~7月の梅雨の時期はお布団を干すのにも困りものでしたが、「あれっ?8月ってこんなに雨が降る月だったかしら?」と思い返しています。
「確かめてみよう」と思いまして、気象庁のwebサイトで名古屋の「観測開始からの毎月の降水量」を調べてみました。
結論としては、「毎年バラつきがある」ということがわかりました。
「なるほど」と思ったことは、「意見が対立している」「価値観が違う」という時に「隔たりがある」という表現をした方が良いということです少ない年では8月で0.5ミリ、多い年では395.7ミリでした。
2016年は「水不足」と言われていましたが、台風で少しは緩和されると良いですね。
「水不足」が深刻な問題だったのは、私が小学校6年生の時でした。平成6年の事です。担任の先生の家に遊びに行った時に、お手洗いのお水までもが節水してあったので、よく記憶に残っています。
同じ頃に「米不足」というのもあって、初めて細長い「タイ米」を食べたことも記憶に残っています。
私のような、現在30~40代前半の世代は「ポスト団塊ジュニア」と呼ばれる年代だそうです。生まれた年代や、両親の年代などで、色々な分析が行われていますよね。
ちなみに私の両親は「シラケ世代」のようです。バブルを体験していてちょっと羨ましいです。
そしてちょうど私の世代の後が「ゆとり世代」「さとり世代」と呼ばれている世代のようです。
今後は目覚ましいIT技術の進化もあって、ますます新しい世代が生まれてきそうですね。