まず、裁判ですが、大きく分けると、「民事裁判」と「刑事裁判」があります。

民事裁判 は、権利や義務の有無などを争って行われるもので、通常、物の引渡や金銭の支払いによって解決します。

主に、権利や義務が実現されるかが焦点となります。

刑事裁判 は、刑事関係の法律に違反した場合に、その違反した者に対して、国が刑事罰を科すことができるかどうかが争われます。

主に、国家秩序が実現されるかが焦点となります。

債務不存在確認訴訟は、不当な請求に対抗する手段！

また、民事裁判も、大きく分けて、「給付訴訟」、「確認訴訟」、「形成訴訟」という３つの類型に分けることが可能です。

このうち、債務不存在確認訴訟は、「確認訴訟」に当たり、義務がないことを裁判所に認めてもらうことが主な目的となります。

通常であれば、不当な請求だと思われるような場合、支払わないとか、物を引き渡さないと反論するだけになります。

しかし、しつこく不当な請求をされ、警察も民事不介入だと言って、そのような不当な請求を止めてくれない場合、

そのような不当請求の根拠がないことを明らかにするため、債務不存在確認請求訴訟は起こされてきました。

このように、これまで、債務不存在確認請求訴訟は、不当な請求をしてくるが、裁判には訴えてこないような場合に、そのような不当な請求に対抗する手段として用いられてきたのです。

今回のスクエニのケースでは？

今回の裁判では、警察の捜査に先だって、民事的に何らかの著作権侵害もないことを確認することで、紛争に幕引きを図ろうとしているのではないでしょうか。

ただ、注意しなければならないのは、債務不存在確認訴訟を起こしたものの、債務の存在が一部もしくは全部が、認められてしまう可能性があることです。

例えば、金銭を請求されているような場合に債務不存在確認訴訟を起こし、実際には１００万円の支払い義務があることが分かったとします。

そうしますと、「１００万円を超えて債務が存在しないことを確認する」といった判決になる場合があります。

◆◇　まとめ　◇◆

今回の事件では、訴状を見なければ、正確にはどのような経緯で、どのような義務がないことの確認を求めているのか分かりませんが、

この聞きなれない「債務不存在確認訴訟」を憶えておくと、どこかで不当な請求への対抗手段として、役に立つかもしれません。

お金の貸し借りを巡り、次のようなご心配事がある場合は、名古屋総合法律事務所がお役に立てますので、ぜひお電話ください。

顧問契約をしていただいているお客様は無料でご相談いただけます。

編集後記

急に冷え込み、もう冬も間近に感じられる季節になりましたね。
暦の上では、7日が立冬だそうです。

私事ですが、結婚し佐藤という日本一多い姓になってしまいましたが、旧姓は岩田でした。

著名な岩田さんには、任天堂の『岩田 聡』社長がいらっしゃいますね。
また、競馬好きな先輩に「岩田、落馬するなよー」と声を掛けられたことがあり、騎手にも『岩田 康誠』さんがいらっしゃることを知りました。

先日、新たな岩田さんを発見しました。

日本シリーズ第４戦に登板した、阪神タイガースの『岩田 稔』投手です。

惜しくも、試合には負けてしまいましたが、７回まで２失点の好投でした！
（お顔は、お笑い芸人のココリコ遠藤に似ています）

気になり、調べたところ、高校２年の時に引いた風邪が原因で１型糖尿病を発症してしまいましたが、その後もめげずにプロ入りを果たしたそうです。

１型糖尿病は、生活習慣による２型糖尿病とは異なり、子供や若者の１０万人に１～２人発症します。
膵臓のβ細胞が壊れてしまい、インスリンが分泌されなくなってしまうため、毎日数回のインスリン注射が欠かせない大変な病気です。

あきらめずに、野球を続け、大舞台に立った岩田投手に励まされている子供たちが大勢いることでしょう。
私も勝手に、応援を続けようと思います。